日本酒の唎酒師という資格

日本酒に興味を持った人なら『唎酒師(ききざけし)』という資格を聞いたことがあると思います。

ざっくり言ってしまうと、日本酒のソムリエのようなもの。

唎酒師の資格は酒販免許と違って、無くても困らない資格ですが、折角、海外に向けて日本酒を販売するのだったら、知識をしっかり整理しておいた方が良いのでは?との理由で取得を考えてみました。

これから唎酒師の資格を取得しようとお考えの方は参考にしてください!

唎酒師の資格認定

日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)が主催している資格認定

酒匠研究会連合会(以下、SSI)は「日本酒」「焼酎」の提供方法の研究を中心に酒類の総合研究をおこない、唎酒師などの認定呼称資格を実施している団体。

唎酒師以外にも焼酎唎酒師、テイスティング評価のスペシャリストの酒匠、日本酒/焼酎ナビゲーター、日本酒/焼酎検定などの資格の認定もやっています。

そして唎酒師の有資格者数は約3万3千人!(2018年時点)

ワインソムリエとワインエキスパートの資格所有者合計も約3万3千人なのでほぼ同じ。。

なるほど、日本酒人気も後押し、結構、皆さん取得されているのですね。

取得にかかる費用は。。。なんと14万円!

まずは気になる費用は。。。なんと、じゅ、じゅ、12万円から14万円!

費用の違いは「短期間で取得したい」「東京まで行けないし」「自宅で自分のペースで学習したい」などニーズに合わせたコース設定による違いです。

しかし、ちょっと待って。。今回、費用を抑えるために、酒販免許の取得は行政書士に頼まず自分で手続きを進めて約15万円ほどセーブしたのに、その分をはき出してしまっても良いのか!?

『持っていると箔が付く』では済まされないレベルの投資。

落ち着ついて投資回収をもう一度しっかり考えなくては。

    受講受験料 認定料 入会金 初年度年会費 合計
3ヶ月通信コース 自宅で添削課題を3回提出して、クリアすると合格。試験無し。 77,400円 25,000円 19,000円 15,900円 137,300円
2日間集中受講コース 会場に集まって、2日間受講と試験を実施。合格まで指導。 138,100円 138,100円
会場受講コース 1日会場で受講し、1年以内に希望会場で受験。 57,800円 25,000円 19,000円 15,900円 117,700円
在宅受講コース DVD、教材で学習し、1年以内に希望会場で受験。 57,800円 25,000円 19,000円 15,900円 117,700円
通学受講コース 東京会場で4回に分けて受講し、意念以内に希望会場で受験。 62,800円 25,000円 19,000円 15,900円 122,700円

※金額は一般のコース ※次年度以降も年会費は必要

知人からテキストを入手!

別に14万円の費用を掛けたとしても、それ以上に価値を感じれば、それでOK。

早速、内容の吟味とそれを越境ビジネスに活用できるかどうかを検証して見ます。

唎酒師のホームページには、

  1. 飲料全般・食品基礎知識力
  2. 日本酒のテイスティング力
  3. 日本酒のサービス力
  4. 総合:日本酒のセールスプロモーション提案力

とありますが、これだけでは14万円(しつこい?)を支払う判断ができないと悩んでいると、運良く知人に唎酒師がいたので、テキストとDVDを見せてもらいました。

内容はしっかりしている

テキストは、日本酒の製造方法や歴史、テイスティングなどを教えてくれる『日本酒の基』と食品/飲料の基礎知識や文化、接客を教えてくれる『おもてなしの基』の2つで構成されています。また、DVDがついており、それはテキストの内容を講師の方が動画で説明してくれる内容でした。

私が言うのも変ですが、内容はしっかりとしており、ここまで必要?と思われるくらいの細かく行き届いた内容です。

あまり細かく書いてしまうと著作権の問題もあるので、ザックリ構成を言うと、
『日本酒の基』はお米のお話、日本酒の製造方法のお話、日本酒の歴史のお話、テイスティングのお話、お客様への提供の仕方のお話など、日本酒に関わるお話が網羅されていました。

特に日本酒の特徴を2軸で表したポジショニングマップとお料理の相性リストはとても参考になる内容です。

受講を断念。。

とても素敵な内容だったのですが、これに14万円を支払うかと言うと…ちょっと躊躇してしまうと言うのが、私の本音。

通販の販売数量が、この資格を持っていることで販売数量が伸びたと仮定して、伸びた本数と4号瓶1本販売して数百円の利益を掛け合わせて増えた利益額を考えると、投資回収不可能との判断で、今回は見送ることに決定。せっかくなので、友人から借りたテキストでお勉強する事にします。

飲食業に従事して、普段から日本酒に接する機会が多い人に良いのではと感じました。が、テキストを貸してくれた、飲食業に従事している私の友人は、取得後2年は年会費(15,000円)を支払って更新していましたが、2年で更新をやめてしまいました…。

理由は「資格を取得するために勉強して、日本酒の知識を学べたことや、その知識を活かしてお客様にサービスを提供できた事は良かったが、更新料を支払い続けてその資格を維持する事に意味を感じなくなったので…もし、必要になったら、更新料を支払うと復活できるみたいですし(苦笑)」との事。

その他

会員が3万3千人。7割の会員が更新したとして、2万6,400人

年会費が15,000円。協会に入る年会費で3億9,600万円!

マジか。。

まとめ

  • 唎酒師の資格を取得するには、12万円〜14万円の費用が必要。
  • 教材内容は、日本酒の文化や製造方法、提供方法など幅広く学べる後世になっている。
  • 飲食関係など普段から日本酒に仕事で接している人には良さそう。しかし、その知識と箔を活用しきれなければ、割高に感じる。

<番外編> 国際唎酒師ってなんだ?

SSIのホームページをみているとSSIインターナショナルが認定している呼称資格『国際唎酒師』というものがありました。

越境ECで日本酒を販売を予定している私としては、興味津々。

なぜなら、英語が得意ではないので、英語で日本酒周りの知識を説明してくれているのであれば、単語や言い回しを流用できるのでは。。

次回は、国際唎酒師について調べて報告します。